penguinGoogleが検索結果をより良くするために導入した改良のひとつで、日本では2012年春に導入されました。日本ではGoogleのスパム対策として初めての大きなアップデートであったために影響も大きいものでした。Googleはもともと、検索結果を故意に操作する行為を禁止しており、悪質なSEO行為を自動的に見つけるようになっています。ペンギンアップデートはこのプログラムのバージョンアップの名称です。

ペンギンアップデートは、悪質な被リンク(他のサイトからのリンク)を大量に受けているサイトを検索結果から除外する目的で実行されています。ほぼおなじタイミングでパンダアップデートも実行されたため、ふたつが混同されていますが、低品質なページの増産をペナルティとしたのはパンダアップデートです。

参考:パンダアップデートとは(初心者向け)

元々Googleは被リンクを受けているページは良いページである、という考えの元に順位を決定していました。このため、ペンギンアップデート以前には、自分のサイトにリンクを大量に張ることで上位表示をすることができました。例えば、相互リンク募集サイトに登録してお互いにリンクを張り合ったり、無料掲示板にリンクを含む投稿を大量に行ったり、無料ブログなどを使って大量のサイトを作り、そこからリンクを張るなどです。

こういった被リンク増産が効果があると知られると、リンクを張ることで順位を上げるSEO業者が大量発生しました。内容の無いサイトを大量に作り、そこからリンクを張るだけで高額な料金が請求できるビジネスとして流行り、株式上場する企業まで生まれました。さらに無料ブログサイトの運営会社がユーザーの作るブログページを使い、そこからリンクを張ることで一気に収益化をしました。

ペンギンアップデートは、これらの悪質なリンクによる違反行為を無効化するものです。閲覧者がクリックしないようなリンクは全て被リンクとしての効果を無効にすることで、その恩恵を受けていたサイトは大きく順位を落としました。さらに相互にリンクを行う目的の組織に参加していたり、業者からリンクを購入していたサイトは追加でペナルティを受けることになりました。

ペンギンアップデートによって、SEO業者からリンクを購入することで上位表示していた企業の多くが一斉に検索結果の下位に落ちると同時に、Googleから規約違反である旨の警告文が送られました。驚いた企業はSEO業者に説明を求めましたが、SEO業者側も為す術がなく、成功報酬で受けたのだから自分たちに非はないと主張し、リンクを外すための作業料を請求するなど混乱を極めました。

上記のSEO手法によって集客を得ていたホームページにとっては致命的なものでした。アフィリエイトサイトでも月額で数十万円の収益を失った人も多く、また企業のホームページであれば月に数百万円から数千万円の売上を失った所もありました。特に企業は善悪の認識がないままに業者の提案を受けて導入していたケースがほとんどでした。

このペンギンアップデートにより生じた大混乱によってSEO業者は大量の解約を受け、多くのリンク販売サービスが停止に追い込まれました。しかし、ペンギンアップデートは欧米ではすでに危険視されており、想定されたものでした。私はすでに自分のクライアントにそのような行為の危険性を通達していましたのでまったく影響はありませんでした。