被リンク被リンクとは、他のホームページからあなたのホームページにリンクされていることを指します。被リンクはSEO対策に重要と言われていますが、ペナルティの対象になるとも言われています。初心者・中級者にとっては非常に判断に迷うところですので、詳しく解説します。

最初に注意事項を説明しておきます。

被リンクは確かに有効ですが、状態によってはGoogleのペナルティの対象になることがあります。被リンクを販売している業者のホームページには、被リンクが有効であるとだけ書いてありますが、そのまま鵜呑みにすると危険です。この記事は被リンクを無条件に推奨するものではありません。正しい知識を得ていただくためのものですが、Googleの正式な見解でもありません。私の調査と経験に基づくものです。

なぜ被リンクが重要になったのか

むかしむかし、まだ検索エンジンが無かった時代。人がホームページに訪れるためには、そのホームページのドメインを正確に知っていなければなりませんでした。多くの人にドメインを知ってもらうために、印刷物にドメインを記載するのと同時に、他の人に自分のホームページへのリンクを貼ってもらうこと(被リンク)が大切でした。ここからホームページにはリンク集というページを作る習慣が生まれました。

これをもっと便利にするために、全世界のホームページのリンク集を作る動きが始まりました。膨大なリンク集はカテゴリー別に分類され、検索できるようになりました。これは検索エンジンとよばれ、検索エンジンがインターネットのアクセスを支配すると考えられ、激しい競争となりました。その覇者となったのが、Yahoo!(米国)でした。

Yahoo!が有名になるにつれ、Yahoo!に登録されているホームページには多くの人が訪れ、登録されていないホームページはほとんど誰も訪れなくなりました。世界中の人がYahoo!に自分のホームページを登録してもらおうとYahoo!に登録申請をしました。しかし、Yahoo!はホームページを正しく分類するためにスタッフが手動で登録作業を行っていたため、なかなか登録されなくなってしまったのです。

世界中のホームページの数が膨大に増え続けるにつれて、手動でカテゴリー分けする検索エンジンは現実的では無くなりました。しかし、無条件に登録を受け入れたのでは正しく分類することが出来ず、見たいホームページを見つけることが出来なくなってしまいます。そこで自動的に分類整理する検索エンジンが求められました。

多くの検索エンジンが開発される中、Googleは生まれました。Googleは当時の検索エンジンの大きな3つの問題を解決していました。そもそも登録申請しなければならないこと、登録されるまで時間がかかること、先に登録したほうが上位に表示されるためにアクセスが集まりやすいこと。

Googleは登録申請されなくても自動的にホームページを登録する仕組みを持っていました(まだ当時は限界がありましたが)。それは既に登録されているホームページを解析し、そこに貼ってあるリンクを辿ることでリンク先のホームページも登録するという方法です。このため、「うちのホームページはGoogleに登録されてるから、新しくホームページを作ったならリンクしてあげるよ」という「サービス精神」が生まれました。(後にこれは本当に有料サービスとなります。)

さらにGoogleは、ホームページに書かれている文字を解析し、そのホームページを自動的にカテゴリー分けする機能をもっていました。正確には、カテゴリー分けするのではなく、登録してある単語をすべて取り込み、その単語で検索できるようにしたのです。

しかしこの方法では、あまりに多くの分類(キーワード)が生まれ、膨大な数のホームページが検索結果として表示されてしまいます。ここまではGoogle以外の検索エンジンも出来ていましたが、これを実用的にするには、有効なホームページとそうでないものに分類して順位付けする必要がありました。Googleはこれを「被リンク」の数によって行いました。

Googleは「リンクされている数が多いホームページは価値のあるホームページ」と考えました。これは、学術論文の引用をヒントにされました。学術論文には必ず最後に引用した論文が列記されています。引用されることが多い論文は、それだけ多くの研究者に影響を与えたとして価値があることになります。これと同じく、リンクされているホームページには、それだけ何らかの価値があるはずだと考えたのです。

googleは多くのリンクが貼られている(被リンクを多く受けている)ことをカウントするだけでなく、リンクをツリー構造に把握しました。多くの被リンクを受けているホームページ(価値あるホームページ)からリンクされているホームページは、被リンクが少なくても価値があるとしたのです。この被リンク数により全てのホームページは点数(ページランク)が付けられ、検索結果はこの点数の多い順に表示されるようにしたのです。

なぜ被リンクはペナルティになったのか

ツリー構造で管理されたリンクによって計算されるページランクは、結果的にそのホームページのリンクツリー以下にどれだけのページ数を抱えているか、ということになります。ここから、多くの被リンクを受けている有名なホームページからリンクしてもらうことが重要になりました。

当時、世界でもっとも重要で最も多くの被リンクを集めていたのはYahoo!です。このため、Yahoo!に登録されているホームページはGoogleでも上位に表示されることになりました。GoogleはYahoo!の価値をより上げる結果になりました。同様に、有名なホームページのリンク集は非常に高い価値を持ち始めました。

これでは被リンク数がホームページの価値を正しく反映していることになりません。単に有名企業や有名大学に「コネ」を持っている人のホームページが上位に表示されるだけです。また、「リンクしてあげるから、そっちからもリンクしてね」という相互リンクという考え方が生まれました。これでは相手のホームページの価値に関わらずリンクが増えていってしまいます。

さらにリンクを増やすだけが目的の検索エンジン(実際はただの巨大リンク集)が無数に作られました。このころにはリンク集自体が既にビジネスとなっていました。リンクを売る業者が現れたのです。そこでGoogleは、ひとつのページから沢山のページにリンクしている(リンク集)場合は、そのリンクの価値を下げました。

リンク集の価値が下がったため、今度はリンク集ではないホームページからのリンクを集めることが上位表示の条件になりました。例えば無料ブログを使って、リンクするためだけに多数の無意味なページが作られました。Googleは同様にこれらの価値を下げましたが、「無意味」かどうかの判断をコンピューターが正しく行うことは出来ないため、「下げる」ことはしても「ゼロ」にはしませんでした。

しかし、機械が作り出すおかしな文章をある程度見分けることは出来たので、この方法で作られたページから大量にリンクされている場合には「有罪」としてペナルティ(本来の計算よりもページランクを下げること)を課しました。

被リンクの価値が下がったとはいえゼロではなかったため、さらに多くのページからリンクをすればやはり有効でした。しかしこの数は数千数万の単位であったため、個人の努力では無理となりました。そこでプログラムによって数万個のリンク集に自動登録するサービスや、数万ページの無料ブログからリンクをする業者が現れました。Googleはこれらの業者を洗い出し、そこからリンクを購入したホームページも「有罪」としてペナルティを課しました。

今でも有効な被リンクはあるのか

実際に今でも被リンクは有効です。有効だからこそ、ペナルティを課して悪質なリンクを排除しなければならないわけです。被リンクには、有効なもの、ほとんど効果がないもの、ペナルティとなるものがあります。

ペナルティとなる被リンクは、インターネット上で販売されているもの、または無料でも組織的に募集されているもの、です。これらは仮に今はペナルティとなっていなくても、時間の問題で発見されます。運営が大手企業であっても関係ありません。

ほとんど効果がない被リンクは、誰でも簡単に自分で作れてしまうリンクです。例えば、無料サービスに新しく作られたばかりのブログからの被リンクや、マルチドメインサービスのレンタルサーバーを使って登録された多数のドメインからのリンクなどです。

有効な被リンクは、これらの条件に当てはまらないものとなります。関連会社や取引先のホームページからのリンク、友人のブログからのリンクなどは当てはまりません。しかし本来の有効な被リンクとは、まったくの他人から好意でリンクしてもらうことです。そのためには他の人にとって役に立つ有益なコンテンツを作ることが大切です。

被リンク無しで上位表示できるのか

最近は、被リンクは危険、悪という考え方が広がっています。しかしリンク自体は別に悪ではなく、自然な行為です。簡単にリンクを増やす方法に飛びつくのが悪いのです。これを拡大解釈したり誇張して、被リンクなしでも上位表示できると宣伝するホームページ制作会社もありますが、私は疑問視しています。被リンク無しでの上位表示は不可能ではありませんが、あまりに限定的です。

まず、上位表示とは「何のキーワードで」上位表示するのか、が大切です。例えば会社名で上位表示するのは当たり前でしょう。小さな町なら地名+キーワードでも簡単です。しかし会社名を知っている人だけに上位表示しても宣伝にはなりません。小さな町では有効な売上にはつながりません。意味のあるキーワードで上位表示するためには、やはり被リンクは欠かせないと思います。

よく「SEO対策など一切していない」という有名ブロガーがいます。しかし、自分でSEOを研究して対策していないだけで、結果的にSEOは行われています。タイトルに気をつける、有益なコンテンツを提供する、Twitterで拡散する、はてブに登録してもらう、などは全てSEOに有効な手法です。まさにTwitterやはてブなどは被リンクそのものです。